Cooperative thalamocortical circuit mechanism for sensory prediction errors | Nature (2024)
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お腹をすかせたマウスに奥で報酬がもらえるVR空間の廊下を走ってもらう
最初の縞模様パターンはA - B - A - B
学習後は10%の確率でA - B - A - C(予測できない)、90%でA - B - A - B(予測できる)
最後にA - B - A - Cのみにして、このパターンも学習してもらう
視覚刺激時に有意に応答が見られた細胞のみに注目すると、
予測できないCの視覚刺激に対しては強い細胞集団の平均応答が見られた。
Naa_tsure.icon刺激間が7-8分も空いてるのに学習(適応?)できているのが面白い
この応答は予測と実際の入力の差分を表しているのか?
疑問1:予測が異なるとき、同じ新規刺激に対して異なる応答をするのか
A - B - A - Bの通常刺激パターンを、A - C - A - B, A - B - C - Bと変更して実験
B → Cの変更とA → Cの変更による"予測誤差"は同じなのか?
Naa_tsure.iconA(右斜め斜線), B(縦線), C(左斜め斜線)縞模様なので、BとAでは形成されている予測が異なるはず
Naa_tsure.iconもし、この予測誤差が予測の違いを反映しているならば、B → Cの変更とA → Cの変更による応答は異なるはず
単一神経細胞レベルでこれらの間に差は見られなかった。
この"予測誤差信号"には予測の違いが反映されていない。
疑問2:予測が同じとき、異なる新規刺激に対して異なる応答をするのか
A - B - A - Bの通常刺激パターンを、A - B - A - C, A - B - A - Dと変更して実験
B → Cの変更とB → Dの変更による"予測誤差"は同じなのか?
Naa_tsure.iconどちらの条件も形成されている予測は同一のはず。
Naa_tsure.iconもしこの"予測誤差"が実際の感覚入力の違いを反映しているならば、B → Cの変更とB → Dの変更による応答は異なるはず
単一神経細胞レベルでは、各細胞はどちらかの間隔刺激に選択性があった
この"予測誤差信号"には実際の感覚入力の違いが反映されている。
新規刺激Cに対して予測誤差信号を出す細胞に注目すると、刺激Cが予測可能であっても(弱いが)応答をしていた。
"予測誤差信号"はその感覚刺激に選択性を持つ細胞によって出される。
観察された予測誤差シグナルは、刺激に対して選択性を持つ細胞がその刺激のうち予測していなかった刺激に対する応答性を強めていることによると考えられる。
Naa_tsure.icon予測符号化における予測誤差とは異なる
Naa_tsure.iconもしかしたらより高次元な空間で表現されている?
この予測誤差シグナルはどのような回路によって形成されるのか?
VIP介在神経は
予測できない刺激に強く応答し、予測できる刺激にはあまり応答しなかった
Naa_tsure.iconResposiveな細胞を抽出する段階で見逃されている?
VIPの応答を抑制した状態でLayer 2/3の神経細胞をイメージングすると、Unexpectedの状態における応答が抑えられた。
Naa_tsure.icon思ったより変わらないなという印象。他のメカニズムも大事そう
Naa_tsure.iconfig3-f, rightのところ、expectedの状態でもVIPのサイレンシングが錐体細胞の応答に効いてる?
このVIPの活動はどの細胞により駆動されるのか?
錐体細胞と同様に予測できない刺激に対して強い応答を示した
刺激パターンに対する選択性は錐体細胞と比べると小さい
Layer 2/3の神経細胞の予測できない刺激に対する応答が弱まった
これはVIPを抑制した結果と類似しているので以下のシナリオが考えられる
このシナリオを検証するために各コンポーネントを興奮させて、Layer 2/3の神経細胞の応答を記録した
影響を受けたVIPは少なく、VIPの予測誤差応答が抑えられた
Naa_tsure.iconこの時点で当初のシナリオとは異なるメカニズムが必要
VIPを興奮させてもLayer 2/3の神経応答に有意な影響はなかった
この影響は使用した視覚刺激に高い選択性を持つ細胞で顕著だった
これは予測誤差シグナルを出していた細胞の特徴と一致
この影響も使用した視覚刺激に高い選択性を持つ細胞で顕著だった
こちらも予測誤差シグナルを出していた細胞の特徴と一致
視床枕からの影響を受けたSSTは予測できない刺激に対して抑制性応答を示し、それ以外のSSTは興奮性応答を示した
視床枕からの入力とVIPからの抑制は独立的に予測誤差の形成に効いてる?
まとめると、
今回の実験における”予測誤差”は、刺激に対して選択性を持つ細胞が、その刺激を予測していなかった場合に刺激に対する応答性を強めていることによる
この予測誤差の形成にはVIP-SSTの脱抑制回路と視床枕からの入力が関与
視床枕はSSTの一部を介してV1 Layer 2/3の活動を抑える
VIPはSSTを抑制することで錐体細胞の脱抑制を行う
視床枕とVIPの同時活動で視床枕の興奮性入力が錐体細胞に入るようになる
Naa_tsure.icon予測できない刺激のはずなのに、Top-downによるゲーティングメカニズムで説明されるのは違和感
Layer 2/3の樹状突起統合も面白そう
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